先日玉ねぎの話をしましたが、これもやはり玉ねぎにまつわるお話です。

誰にでもあると思いますが、娘が小学校のとき、「私が世話するから、ひよこ買って、買って、買って・・」と言いだし、チャボのひなを買いました。小鳥屋さんに行ってみて、茶色の毛色で目が全体黒目の可愛いのがいたので、それを買ってくるようにと言いお金を持たせてやりました。

「鳥屋のおじさんが、あれは雄だって!」と言って娘が買ってきたのは、とても食い意地の張った(よく言えば生きる力のある)、ワシのような金色の目をした駄チャボでした。

結局、世話は私にまわり、ひよこは家族の一員として元気に育ったのです。
困るのは何でも食べたがること。台所で野菜を刻んでいると、足下でうろうろしたあげく、翼があるので肩に飛び乗り、まな板の上へおりてしまいます。仕方がないので人参でも大根でもあげました。納豆を食べたとき、初めてくちばしが8の字を描いて動くのを見ました。
中でも彼女の好きなのが玉ねぎだったのです。
その日欲しがったのは芽が出ないようにしてある、辛〜い玉ねぎでした。
例によって肩に飛び乗るので一切れあげると、床に降りてタンタンッと叩きつけ、飲み込みます。すると首を伸ばして動作が止まりました。

向こうを向いて動かないので、どうしたの?とのぞき込むと、もともと赤い顔を真っ赤に染めて、目には大粒の涙がふるふると震えていたのでした。
いつ思い出しても笑ってしまいます。
この子は家族の歴史を見て17年生きました。