「アマゾンでも、セレンゲティでも、オーストラリアの奥地でも、先住民族はこういうのです。地球は母であり、われわれ人間もまた気・水・土・火という四つの聖なる元素からできている、と。

どうやら、問題のとらえかたそのものが、まちがっていたようだ、と私は気づきました。それまでは、法律を変えたり、組織に働きかけたりすることで、われわれと環境との関係をよくしようと努めていた。しかし、じつは、環境なるものが私たちとべつのものとして「どこかにある」のではないのだ、と。こういってもいいでしょう。環境とは私たち自身のことである、と。

・・・「環境危機」とは人類の危機です。私たちは加害者であると同時に被害者として、危機のただなかに立っているのです。

ちがった視点でこの世界を見てみましょう。まず、こう問うのです。満ち足りた、豊かな、そして健全な人生を送るために、ほんとうに必要なものは何なのか、と。
私たちは、自然から切り離された別個の存在ではありません。生物圏の一部であり、その大いなる恵みによって生かされている存在なのです。」

「いのちの中にある地球」デヴィッド・スズキ著より抜粋