昔、自然農法の本に出会って試してみたことがあります。
アパートの1階に住んだときのこと、当時は最近のように不動産会社が持ち主に家賃保証をして管理するのではなく、町の小さな不動産の店でした。
部屋の前の地面はとがった石が転がっていて、生えるのはスギナだけ。住んでいるのは緑の身体にオレンジの足の大きなムカデとナメクジだけでした。

生えたものを根こそぎ抜かず、刈っては倒し伏せておく。土を裸にすることなく刈ったらそこへ置いておく。かちかちの地面にそれを繰り返しました。
数年すると違う草も生えるようになってきます。さらに続けていくと、ある時期オオバコだらけになり、そこを越すとハコベだの菫だの、愛らしい草が生えるようになりましたし、虫もバッタやコオロギ、はさみ虫、だんご虫、色々なものが住むようになりました。

刈った草を積んだ中に、野菜系の生ゴミを入れておくと、ミミズやだんご虫などがすぐに分解してくれて大助かりでした。土も軟らかくふかふかになっています。10年たっていました。

農家の人は草を目の敵にしがちですが、草はそこの土を良くするために必要なものが生え、自分の役目を終えるとつぎを担う草に場所をゆずるようです。全ては母なる大地のために生きているのです。