この世界がどのようにして在るか、それは目に見えません。私たちの口にする食べ物にしても、空腹を満たすのには役立っても、カップヌードルやインスタント食品から得られるエネルギーと、健康な大地で育った化学薬品ぬきの野菜や米のエネルギーはどれ程違うものを身体にもたらすことか。

それはこの地球を循環している水に関しても言えます。水は海から蒸発するものと、大地を覆う森林から蒸発するものがあります。木々の葉から蒸発散する水蒸気は、成熟して深く根を張った樹木によって土壌深くから重要なミネラルと微量元素と共に吸い上げられます。樹木は太陽からの正のエネルギーと地球の負のエネルギーを調和させ、その葉からバランスのとれた創造的エネルギーを持つ水蒸気を天に放っているのです。

海洋からの蒸発は太陽の正のエネルギーを含み、気候パターンを乱し、大きなハリケーンや洪水を増やしています。森林被覆がなければ地表温度は上がり、温度が低い雨水は温かい地面にしみ込むことができず(負の勾配)、洪水が多発します。本来の水循環が中断され、地表近くだけで水が循環する半水循環という現象が起こってしまうのです。

今や人間の経済重視の活動により、大地を覆う森林の破壊はすさまじく、私たちの母体である地球はあえいでいます。お金があれば、清い水がなくても清々しい空気がなくても生きられるというのでしょうか?

この伊豆半島でも伊豆縦貫道というものをつくると言って、この半島の貴重な山々を切り崩しぶち抜いて道を作っています。そして東京オリンピックでは競輪がここで行われると言い、さらに開発を進めるつもりのようです。このかけがえのない山々や森林を破壊し、人の理解を超える生態系を壊し、神奈川や東京と同じ様相にして、オリンピックが去ったあとどのような繁栄が待っているというのでしょう?

一時的にお金を手にする人がいる。
そしてさらに森林は失われ、生態系は破壊され、水の循環も失われるのです。